地元に根ざす?それとも観光客向け?
私が住んでいるハワイでは、ここ数年で医療用大麻に対する考え方が大きく変わってきました。最初は「一部の限られた人向け」という印象でしたが、今では「選択肢のひとつ」として認識されるようになっています。そんな中、ワイキキに新たな医療用大麻ディスペンサリー(販売所)が開業したというニュースを見て、思わず「なぜ観光地に?」と感じました。ワイキキと言えば観光の中心地。ターゲットは地元の患者なのか、それとも医療大麻目的で訪れる州外の人々なのか、非常に興味深いところです。
オアフ島11店舗目、ノア・ボタニカルズが新規開業
ハワイ州保健局によると、オアフ島に11番目となる医療大麻ディスペンサリーがワイキキのロイヤル・ハワイアン通り345番地に開業しました。この新店舗は「ノア・ボタニカルズ(Noa Botanicals)」による4つ目の拠点であり、運営母体はマノア・ボタニカルズLLCです。保健局の最終現地検査を通過し、「営業開始許可通知(notice to proceed)」が発行されたとのこと。
これにより、ハワイ州全体では合計25カ所の医療大麻販売所が認可されており、島ごとの内訳はカウアイ島に2店舗、マウイ島に6店舗、ハワイ島にも6店舗です。
登録者数の実態と購入制限
2025年2月末時点で、ハワイ州には29,820人の州内患者と2,525人の介護者が医療大麻の登録を受けており、そのうちオアフ島には14,661人の患者と1,440人の介護者が存在します。
登録患者および介護者は、連続15日間で最大4オンス、連続30日間で最大8オンスまでの医療大麻を購入することができます。ただし購入した製品は密閉容器に入れ、公共の場で見える形で持ち歩くことは禁止されています。
また、医療大麻の使用は必ず私有地でのみ可能とされており、車内、職場、ビーチ、ハイキングコース、公共スペースなどでの使用は禁止。さらに、軍用地や国立公園など連邦政府所有地での所持や使用は違法です。
主な使用目的は「慢性的な痛み」
成人患者における最も多い使用理由は「慢性的な痛み」。18歳未満の患者に関しては、「慢性的な痛み」「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」「てんかん」などが主な申告理由となっています。
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