【アメリカ】米大手航空会社、経済不安で運航縮小へ

旅行計画にも変化の波を感じる

私も日々ニュースをチェックしていますが、最近「旅行」に関する話題が少しずつ変わってきていると感じます。以前は航空会社が新路線を次々と開設し、旅行需要の増加に備えていたのが、今では経済の先行き不透明感から、運航計画を縮小する動きが目立ち始めています。私自身も出張や帰省の計画を立てる際、チケットの価格や運航本数の変化を感じています。世界経済の影響が、こんな形で日常の移動手段にも影響を与えるとは、やはり旅行も「贅沢」から「必要性重視」に変わってきているのかもしれません。





経済不安と関税政策で旅行需要に陰り

2025年の米旅行市場について、コンサルティング企業デロイトは、トランプ前大統領による新たな関税政策がインフレを招き、消費者の旅行意欲を下げる要因になっていると分析しています。特に裁量支出への意欲が下がっており、旅行を控える傾向が見られます。


ユナイテッド航空とデルタ航空が運航縮小

シカゴ拠点のユナイテッド航空とアトランタ拠点のデルタ航空は、2025年後半の運航計画を見直し、増便予定を縮小すると発表しました。ユナイテッド航空は一部機材の早期退役も進め、国内線の成長率を従来計画より4ポイント引き下げます。デルタ航空も下半期の座席数を前年並みに維持する予定で、当初の増便計画から後退しています。


カナダからの旅行者が激減

国際貿易局によると、2025年3月の米国への外国人渡航者数は前年同期比9%減少しており、特にカナダからのフライト予約は70%以上の減少が報告されています。これは、カナダが関税の影響を最初に受けた国の一つであることと関連しています。デルタ航空とユナイテッド航空ともに、今後はカナダやメキシコからの便数削減を検討しているとのことです。


国内旅行者は節約志向に

米国国内でも、経済不安から旅行計画を見直す動きが見られます。調査会社モーニング・コンサルトの調査では、2025年4月時点で約29.6%の回答者が「今は大きな買い物をする時期ではない」と回答。出費を抑える傾向が強まっており、旅行も車で行ける距離を選ぶ人が増えています。旅行代理店トラベルメーションの担当者によると、顧客は飛行機よりもロードトリップを選ぶ傾向にあるとのことです。


ビジネス旅行も効率重視に変化

企業も経費削減の一環として出張を見直しつつあります。大手航空会社は運航をハブ空港に集中させ、小規模空港には格安航空会社が進出する流れです。レジャー旅行者は出発便数が多い空港を求めて遠くの空港を選ぶ一方、ビジネス客は最寄り空港を使い続ける傾向があるようです。

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