【ホノルル】チャイナタウンの名建築「Wo Fatビル」再び売却へ

懐かしさと未来が交差する場所、Wo Fatビルに再び注目

私がホノルルの街を歩くとき、特にチャイナタウンの一角に立つWo Fatビルを見るたび、どこか懐かしい気持ちになります。独特な建築様式と歴史の深さに、思わず立ち止まってしまうのです。かつては人気中華レストランとして地元民に愛され、テレビドラマ「Hawaii Five-0」の悪役名の由来にもなったこの建物。今ではレストランの姿はなくなり、ギャラリーやナイトクラブとして変遷をたどってきましたが、今回また売りに出されたというニュースを聞いて、多くの地元住民や投資家の関心を集めているのも納得です。

実はこのWo Fatビル、ただの古い建物ではありません。1886年と1900年のチャイナタウンの大火にも関係があり、現在の姿になったのは1938年の再建後。そんな歴史ある場所が、また新たな使い道を模索しているのです。過去と未来が交差するWo Fatビルの行方に、今後も目が離せません。





歴史的建築、Wo Fatビルとは?

Wo Fatビルは、ホノルルのチャイナタウン中心部、マウナケア通りとホテル通りの角に位置する歴史的建築物です。1938年に再建されたこのビルは、かつて有名な中華料理店「Wo Fatレストラン」が入っており、地元民に親しまれてきました。レストランは2009年に閉店し、それ以降はギャラリーやナイトクラブとして使われていました。

このビルはまた、テレビドラマ「Hawaii Five-0」に登場する悪役「Wo Fat」の名前の由来にもなったことで知られています。ホノルルの歴史とポップカルチャーの両方に足跡を残している、稀有な存在です。


売却の背景と価格の推移

2017年、このWo Fatビルは「Mighty Wo Fat, LLC」という団体に約400万ドルで売却されました。この投資グループには、元ハワイ大学アメリカンフットボールのヘッドコーチ、ジューン・ジョーンズ氏も名を連ねていました。

その後、小売スペースやブティックホテルへの再開発が検討されてきましたが、計画は実現に至りませんでした。2024年4月にはWhite Sands Constructionが約350万ドルで取得。そして現在、再び市場に出され、販売を担当するCommercial Asset Advisors社は、ホテル計画の引き継ぎまたは住宅開発の可能性を視野に入れた買い手を探しているとのことです。


今後の可能性:ホテルか住宅か?

販売を担当するJay Elicker氏は、「この物件は、ホノルルでも特に文化的価値の高いエリアで、歴史・ホスピタリティ・デザインを融合させたプロジェクトを完成させる、またとないチャンスだ」とコメントしています。

ビルの広さは約16,500平方フィート(約1,530平方メートル)で、23室の構成になっており、宿泊施設としては中規模にあたります。近年、数ブロック離れた場所に「ACホテル・バイ・マリオット・ホノルル」がオープンしたばかりで、このエリアの観光・ホスピタリティ需要が高まっているのも追い風です。


歴史と開発のバランスが鍵に

ホノルルのチャイナタウンは、ただの古い街並みではありません。多文化が交わり、アートやカルチャーが息づく場所です。Wo Fatビルの今後の活用方法によって、この地域の印象が大きく左右される可能性もあります。

開発による経済効果も重要ですが、それ以上に、地域の文化的価値を守りつつ活用することが、これからの不動産再生には欠かせません。歴史ある建物をどう未来につなげるか、私たち一人ひとりの関心が問われていると感じます。


まとめ:Wo Fatビルの売却は注目案件

再び売りに出されたWo Fatビルは、ホノルル不動産市場において注目すべき案件です。価格はおよそ400万ドルで、歴史的建築でありながら開発可能な物件として、ホテルや住宅への転用が検討されています。今後の動きに期待が高まります。


出典
Commercial Asset Advisorsプレスリリース

ホノルル市公的記録

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