愛され続けた味に一時の別れ——Aloha Table閉店に寄せて
私がハワイに住み始めた頃から、観光客だけでなくローカルにも親しまれていたワイキキの「Aloha Table」。ガーリックシュリンプやアイランドコブサラダ、そして何より「極上ロコモコ」は、友人や家族を連れていく定番スポットでした。
そんなAloha Tableが2025年6月で閉店するというニュースを聞いて、思わず「えっ、あのAloha Tableが?」と驚いてしまいました。場所はラウウラ通り、クヒオ通り近くという好立地だっただけに、ワイキキの街並みからこのお店が消えてしまうのは、少し寂しい気もします。
ただ、今回の閉店は**「完全閉店」ではなく、「移転のための一時休業」**という点に希望が見えます。今後の新店舗の登場が楽しみですし、姉妹店「Heavenly Waikiki」では人気メニューが引き継がれるとのこと。この記事では、その詳細をわかりやすくまとめました。
移転準備による一時閉店
16年続いた店舗が閉店へ
Aloha Tableは2008年にオープンし、16年間ワイキキで親しまれてきましたが、賃貸契約の終了に伴い2025年6月で閉店となりました。店舗はラウウラ通り2238番地にあり、日本からの旅行客にも根強い人気を誇っていました。
閉店の理由は、賃貸契約終了後に物件を新たに取得したOarks Inc.が、Zetton Inc.(Aloha Tableの運営会社)から店舗設備と備品を購入し、スペースのリース契約を引き継いだためです。
Zetton Inc.は、Aloha Tableの従業員21名に対し、オアフ島内の姉妹店への異動を提案しているとのことですが、現時点では従業員側にはまだ詳細な案内は届いていないという報道もあります。
人気メニューは姉妹店で継続
“あのロコモコ”はどこへ?
Aloha Tableの名物メニューであるクラシック・ガーリックシュリンプ、アイランドコブサラダ、神戸スタイルの極上ロコモコは、2025年7月1日から**姉妹店「Heavenly Waikiki」**で引き続き提供されることが発表されています。
Heavenly Waikikiは、Aloha Tableから徒歩数分のシーサイドアベニュー342番地に位置しており、観光客にとってもアクセスしやすいロケーションです。
コロナ後の観光客減少と市場変化
日本からの観光客減少が影響か
Aloha Tableはその立地やメニュー構成から、特に日本人観光客に人気のレストランでした。しかし、パンデミック以降、日本からの訪問者数は回復しておらず、2024年の訪日客数は2019年の半数以下という状況です。
為替の影響もあり、日本の購買力が落ちたことが原因とされており、日本市場をメインにしていたビジネスモデルにとっては厳しい現実が続いています。Aloha Tableの閉店にも、こうした市場の変化が背景にあると考えられます。
Aloha Tableの再出発に期待
「戻ってくる」というメッセージ
Aloha Tableは公式サイトで「再びワイキキに戻ってくることを楽しみにしている」と明言しています。次の場所や時期は未定ですが、「再生・再活性化したAloha Table」がどのような形で登場するのか、今から楽しみです。
「Aloha Table」は、「111-Hawaii Awards」のロコモコ部門で3年連続優勝し、「殿堂入り」を果たした名店。その味とホスピタリティは、これからもきっと求められ続けるでしょう。
ワイキキの食文化の一部を担ってきたAloha Table
Aloha Tableの閉店は、確かに寂しさを伴うニュースですが、それと同時に再始動への第一歩でもあります。新たな店舗、変わらない味、そしてさらに広がるファンベース。ワイキキに新たな風を吹き込む存在として、また帰ってくるその日を待ちたいと思います。
出典:
- Pacific Business News(2025年6月報道)
- Aloha Table 公式サイト
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