コンドミニアムの買い時到来?ハワイの不動産市場に感じた変化
ホノルルで生活していると、不動産の動きは日常的に話題になります。私自身も、いつかはコンドミニアムを購入したいと考えている一人です。そんな中、最近のオアフ島のコンドミニアム市場が「買い手市場」へと変化してきているというニュースを目にしました。
ここ数年、ハワイの住宅市場は非常に競争が激しく、希望の物件を手に入れるのは簡単ではありませんでした。しかし今、コンドの供給量が大きく増えたことで、購入希望者にとっては交渉しやすい状況が整いつつあるようです。
ただし、「今がチャンス」と飛びつく前に知っておくべき課題もあるようで、興味深い内容だったので、この記事で詳しくご紹介します。
買い手市場へ転換した明確な指標:在庫残月数(MSI)
ハワイ不動産協会(Honolulu Board of Realtors)のレポートによると、2025年5月時点でのオアフ島のコンドミニアムの在庫残月数(Months of Supply Inventory)は7.1ヶ月に達しました。前年同月の4.4ヶ月から61.4%の増加です。
在庫残月数が6ヶ月を超えると「買い手市場」、6ヶ月未満だと「売り手市場」とされているため、現在は完全に買い手側に有利な状況です。
ちなみに、オアフ島で在庫残月数が7ヶ月を超えたのは過去20年以上で初めてだそうです。
一戸建ては依然として売り手市場
一方、一戸建て住宅の在庫残月数は3.6ヶ月(前年は2.9ヶ月)と、依然として売り手優位が続いています。つまり、コンドミニアムと一戸建てで市場の状況が明確に分かれているのです。
また、販売件数も減少傾向にあり、コンドミニアムは前年比で21.8%減少。これは市場の停滞を意味する一方で、価格交渉の余地が生まれるタイミングでもあります。
売上減の背景:金利、保険、老朽化が複雑に影響
なぜここまでコンドの在庫が増えたのか?主な要因は以下の3つとされています:
- 金利上昇:数年前に購入した人が住み替えを検討しても、現在の金利が高すぎて住宅ローンの借り換えが難しい
- 建物の老朽化:古いコンドは配管やインフラの更新が必要で、その費用が管理費に跳ね返ってくる
- ハリケーン保険の問題:保険料の高騰や保険そのものの確保が難しくなっている
これらが複合的に絡み合い、市場に出るコンドミニアムの数が増えているのです。
ハリケーン保険が購入の大きな壁に
特に深刻なのが、ハリケーン保険の取得問題です。近年、ハワイでは保険会社が100%の再建費用を補償する保険を出し渋っており、以下の2つのケースが主流です:
- 管理組合が100%の補償保険を購入 → 保険料が高くなり、管理費が上昇
- 買主が自分で保険を取得 → 補償が不十分、もしくは保険料が市場価格の2〜4倍になる可能性
保険が確保できなければ、住宅ローンも通らないというのが金融機関の基本姿勢です。つまり、保険問題が直接、購入可能性に影響を与えているのです。
すべての物件が問題を抱えているわけではない
Locations社のチーフセールスオフィサーであるチャド・タケスエ氏によれば、「全てのコンドミニアムが問題を抱えているわけではない」とのことです。保険問題や老朽化の課題が少ない物件もあり、その情報をしっかり把握することが、良い買い物の鍵になります。
不動産エージェントの専門知識が、今の市場ではより重要になっていると言えるでしょう。
まとめ:コンドミニアム購入を検討する絶好のタイミングかも?
2025年のオアフ島のコンドミニアム市場は、過去にないほど「買い手有利」な状態になっています。金利や保険、老朽化といった課題もありますが、それらを把握し適切な判断ができれば、今は良い条件で購入できるチャンスと言えるでしょう。
実際、私も将来的な住み替えを見据えつつ、市場の動向を日々チェックしています。特にホノルル周辺で「管理状態の良いコンド」が出てきたら、少し真剣に検討してみようかなと思い始めました。
不動産はタイミングが重要です。だからこそ、しっかりと情報を集め、プロの意見も参考にしながら、賢い判断をしていきたいですね。
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