ハワイアン航空とアラスカ航空のマイレージ統合、2025年10月開始へ:利用者にどんな影響?

統合による期待と不安

ハワイで暮らす私にとって、ハワイアン航空は単なる航空会社ではなく、地元の文化や暮らしと深く結びついた存在です。国内外への出張や帰省のたびに利用してきたこの航空会社が、2023年末にアラスカ航空に買収され、2025年10月からマイレージプログラムが完全に統合されるというニュースには、正直なところ戸惑いと期待が入り混じった感情を抱きました。

マイレージ制度というのは、出張族にとっては“第二の通貨”のようなもので、日常の移動やクレジットカード利用を通じて貯めたポイントが、快適な旅行体験へと変わる重要な資産です。これが統合されるというのは、まるで給与体系が変わるようなインパクトがあります。

今回の統合で特に気になったのは、自動で1:1の比率でマイルが移行され、現在の上級会員ステータスがそのまま、あるいはより高いステータスに変換されるという点。これが実現すれば、ハワイアンのPualani Platinum会員が、アラスカ航空で最高ランクのMVP Gold 75Kに昇格するチャンスもあります。ただし、条件や制限も多く、単純な期待だけでは済まされません。

たとえば、アップグレード特典やボーナスマイルといった重要なベネフィットは、アラスカ航空のフライト実績に基づいて付与されるため、マイル移行やステータスマッチだけでは十分な恩恵を受けられない可能性もあります。

ハワイアン航空の利用者としては、地元密着型のサービスと全国規模のネットワークを持つアラスカ航空の融合により、より便利で豊富な選択肢が生まれることに期待しています。その一方で、これまでのような「ハワイらしさ」を感じられるサービスが今後も続くのかという懸念も抱かざるを得ません。





統合概要とマイル移行の詳細

10月からのマイレージ完全統合へ

ハワイアン航空とアラスカ航空のマイレージプログラムが、2025年10月1日に完全統合されます。これにより、ハワイアンマイルズ(HawaiianMiles)の会員は、自動的にアラスカ航空の「Mileage Plan」に移行し、マイルは1:1の比率で変換されます。

ステータスも自動移行、さらに上位ステータスに昇格も

Pualani Gold会員はAlaska MVPに、Pualani Platinum会員はAlaska MVP Goldに変換されますが、今年獲得したEQMs(上級会員資格マイル)に応じて、さらに上位のMVP Gold 75Kや100Kに自動昇格するケースもあります。

例えば、2025年内に75,000 EQMsをハワイアン航空で獲得したPualani Platinum会員は、AlaskaのMVP Gold 75Kに昇格される可能性があります(公式発表より)。

アカウント連携は事前に必要

すでにアラスカ航空のMileage Planアカウントを持っている会員は、アラスカ航空公式サイトでアカウント連携が可能です。ハワイアンマイルズのみを保有している場合は、10月1日に自動で移行されます。


注意点:特典の適用タイミングと条件

ベネフィットは即時ではない

10月以前に高ステータスを取得しても、ボーナスマイルや「チョイスベネフィット」(ラウンジパス、アップグレード等)は10月以降の正式統合後からでないと利用できません。

ステータスマッチ中の会員は要注意

現在、ステータスマッチやファストトラックチャレンジを受けている会員は、それを完了するまではアカウント連携できないとのこと。完了後、連携してからステータスが反映されるまで最大72時間かかる可能性があります。


マイルの使い道と制限事項

ハワイアンのアップグレード証明には限定

ファーストクラスやエクストラコンフォートへのアップグレードを目指す場合、ハワイアン航空での搭乗実績によって得たマイルのみが対象です。アラスカ航空の搭乗やクレジットカードで得たボーナスマイルはカウントされません。

一方で、ハワイアン航空のクレジットカード(World Elite Mastercard)で得たEQMsは、アップグレード証明の条件に加算されます。


今後の展望:統合プログラムへの期待

アラスカ航空とハワイアン航空は、「業界で最も寛大で魅力的なベネフィットを提供する統合プログラムを目指している」と述べています。地元民としては、ローカルのホスピタリティとグローバルな利便性の両立を実現してくれるようなプログラムになることを、心から願っています。

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