ハワイ島の人気リゾートがさらなる進化へ。観光回復を象徴する大胆な拡張計画
ハワイ・オアフ島在住の私にとって、ハワイ島の「ヒルトン・ワイコロア・ビレッジ」は、訪れるたびにスケールの大きさに圧倒される特別な場所です。今回、そのワイコロア・リゾートに新しいタワーの建設計画が浮上しているというニュースが入り、非常に興味深く感じました。
このプロジェクトは、既存の巨大なリゾートをさらに拡張するもので、2億2500万〜2億5000万ドル(約360〜400億円)規模の開発となる見込みです。観光産業の本格的な回復を背景に、インフラ投資が加速する現在、ハワイ州における注目プロジェクトの一つといえるでしょう。
新タワーの計画概要
■ 所在地:
ヒルトン・ワイコロア・ビレッジ(ハワイ島ワイコロア)内
■ 投資額:
約2億2500万〜2億5000万ドル
■ 開発主体:
Park Hotels & Resorts(NYSE: PK)
■ 予定ユニット数:
213室(ホテルまたはタイムシェア)
■ 建設予定地:
ラグーンタワーおよびメインビル付近の駐車場・テニスコート跡地
■ 用途案:
- ホテルタワーとしての運用
- またはタイムシェアとしての開発
Park Hotels側によれば、「未活用スペースを有効活用し、収益性を最大化する」ことが主な目的であり、既存のホテル営業には影響しない計画となっています。
ワイコロア・ビレッジの既存施設と現在のリノベーション
ワイコロア・ビレッジは、以下のような既存3つのタワーと中核施設で構成されています:
- メインビル(レセプション・共用エリア)
- ラグーン・タワー(Lagoon Tower)
- パレス・タワー(Palace Tower)
- オーシャン・タワー(Ocean Tower、タイムシェア)
さらに、現在はパレス・タワーの6800万ドル規模の改装工事も進行中。新タワー計画は、こうしたリニューアル戦略の一環として組み込まれており、リゾート全体の価値をさらに高める狙いがあるとみられます。
オアフ島でも進行中の巨大プロジェクト群
今回の新タワー計画は、Park Hotelsがオアフ島・ワイキキで進めている複数の大型プロジェクトと並行して進められています。
オアフ島の主なプロジェクト:
プロジェクト名 | 投資額 | 内容 |
---|---|---|
AMBタワー(ワイキキ) | $485M – $530M | アラモアナ通り沿いの新タワー(承認待ち) |
レインボータワー改修 | $83M | 内装・外観・設備刷新 |
ダイヤモンドヘッドタワー拡張 | (AMB承認後)+39室 | 管理部門の移設による客室増設の可能性 |
すべての計画が実現した場合の総投資額
エリア | プロジェクト | 規模 |
---|---|---|
オアフ島 | AMBタワー、レインボータワー等 | 最大 $613M |
ハワイ島 | ワイコロア新タワー、パレス改修 | 最大 $318M |
合計 | — | 最大 約9億3100万ドル(約1460億円) |
これだけの金額がハワイ州内で投じられるということは、ハワイ観光業の長期的な回復と成長に対する強い確信が企業側にある証拠です。
ワイコロアの魅力と開発余地
私も以前、ワイコロア・リゾートを訪れた際に感じましたが、このエリアはハワイ島でも屈指の開発ポテンシャルを持っています。
その理由:
- 空港(コナ国際空港)から車で30分圏内のアクセス性
- 晴天率が高く、リゾート運営に適した気候
- 美しい溶岩地形と海のコントラストが魅力
- 観光以外に企業イベントやMICE需要も高まっている
これらの強みが、今後さらなるインフラ投資を呼び込む原動力となるでしょう。
まとめ:ヒルトン・ワイコロアの拡張は、観光回復と共に進む“未来への布石”
今回の計画は、観光業がパンデミックを乗り越え、次の成長段階に向かっていることを象徴するプロジェクトです。
私たちローカルにとっては、こうした大規模開発によって雇用機会や経済効果が生まれる一方で、地域との共生や環境配慮も強く求められる時代です。
これからも、観光開発と地域文化、環境とのバランスを取りながら、ハワイ全体がより持続可能な形で発展していくことを期待したいと思います。
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