再開を待ちわびたブリュワリーの復活劇
ワイキキ周辺には数多くのレストランやバーが立ち並びますが、その中でも地元のクラフトビール好きに長年愛されてきたのが「Three Peaks Brewing（スリーピークス・ブリューイング）」です。私も何度か足を運んだことがあり、あの独特な雰囲気と、ローカルに支持されるクラフトビールの味が忘れられません。
しかし2022年、前オーナーの健康上の理由から惜しまれつつ閉店。その後、この場所を訪れても静まり返ったままで、常連客としては寂しい気持ちでいっぱいでした。そんなThree Peaksが、ついに新しいオーナーと共に復活を遂げるというニュースは、私だけでなく多くのファンにとって大きな喜びです。
再オープンまでの道のりは決して平坦ではなく、許可取得の遅れなど、さまざまな試練を乗り越えてきたそうです。今回の記事では、Three Peaks Brewingの復活ストーリー、新店舗の特徴、そして限定メンバーシッププログラムについて詳しくご紹介します。
再オープンの背景と新オーナーの挑戦
Three Peaks Brewingは、ワイキキ近くのアラモアナ・ブルーバード1778番地、ディスカバリーベイコンドミニアム内に新たな拠点を構え、2025年9月27日（土）に再オープンしました。
新たなオーナー、パトリック・ロングさんは、かつて米海兵隊ハワイ基地に勤務していた頃からThree Peaksの常連客でした。海外任務から戻った際、Three Peaksが閉店していたことを知り強いショックを受けたと言います。
そこで、Three Peaksを復活させたいという思いから、妻のジュリアさんと共に元オーナーたちに連絡を取り、再オープンに向けての道筋を模索しました。
2023年には、元オーナーから紹介を受けた投資家小川泰彦氏とパートナーシップを結び、資金面と運営体制を整えました。新しい場所での営業再開に向けて、準備は着々と進められていきました。
許可取得に18か月：長い道のり
再オープンに向けて最も大きな課題となったのが、酒類販売免許（リカーライセンス）の取得でした。
Three Peaks Brewing公式ウェブサイトによると、このプロセスにはなんと18か月もの時間がかかり、その間は一切の収益がないまま耐え続ける日々だったそうです。
「18か月もの間、収益ゼロでの挑戦はとても厳しく、何度も諦めかけました。しかし、2025年6月6日、ついにライセンスが承認され、Three Peaksの新たな章が始まったのです。」
このコメントからも、再オープンへの強い思いと、ここに至るまでの苦労が伝わってきます。
新たな拠点でのThree Peaks Brewing
新しいThree Peaks Brewingは、ローカルはもちろん観光客も気軽に立ち寄れる立地に位置しています。ワイキキから徒歩圏内で、ビーチ帰りやディナー前に立ち寄るのにも最適です。
新オーナーは公式声明でこう語っています。
「私たちは再びビールを醸造できることをとても嬉しく思います。ローカル、観光客、ビールファン、そしてちょっと興味を持った方まで、誰でも歓迎します。」
このメッセージには、クラフトビールを通じて人々をつなぎたいという思いが込められています。
限定50名：Three Peaks Mug Club
再オープンに合わせて、限定会員制度「Three Peaks Mug Club」がスタートします。初年度はわずか50名限定で、価格は150ドル。会員になると以下の特典が受けられます。
- 名前入りの専用マグを店内に常備
- パイント価格でサイズアップされたビールを提供
- 誕生日の無料ドリンク
- 新作ビールの先行試飲
- 特別イベントへの優先参加権
- 会員限定割引やグッズの提供
クラフトビール好きにはたまらない魅力的な内容で、Three Peaks Brewingファンにとっては必見のプログラムです。
ローカルカルチャーを支えるクラフトビールの力
Three Peaks Brewingの復活は、単なる店舗再開にとどまらず、地域コミュニティの活性化にもつながります。ハワイでは観光産業が中心となる一方で、ローカルブランドが独自のカルチャーを発信することがますます重要視されています。
クラフトビールはその象徴ともいえる存在であり、Three Peaks Brewingが再び営業を開始することは、地元の食文化や観光体験に新たな価値を加えるものとなるでしょう。
私も再オープン後に訪れ、久しぶりにThree Peaksのビールを味わいながら、復活を祝いたいと思います。
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