Forever 21の破産のニュースを聞いて、驚きと同時に時代の流れを感じました。私自身、ハワイのショッピングモールでForever 21を訪れたことがあり、その手頃な価格とトレンド感のあるデザインに魅力を感じていました。しかし、ここ数年でSheinやTemuといったオンラインファストファッションブランドが台頭し、従来の小売店が苦戦を強いられていることを肌で感じていました。
Forever 21、二度目の破産申請と全米店舗閉鎖の背景
米国の人気ファストファッションブランドForever 21は、2024年3月に二度目の破産を申請し、全米の店舗を閉鎖する見込みです。現在、約350の店舗で在庫処分セールが開始されており、買い手が現れれば事業継続の可能性もあるものの、現時点では事業の完全停止が予想されています。
同社は数カ月にわたり買い手を探しており、200以上の企業と接触し、30社が秘密保持契約を結びましたが、適切な買収契約は成立しませんでした。すでに清算業者との交渉が進められており、事業継続の可能性は低いと報じられています。
SheinやTemuの台頭による影響
Forever 21の経営悪化の背景には、競争環境の急激な変化があります。特に、SheinやTemuといった中国発のオンライン小売業者の台頭が大きな影響を及ぼしました。これらの企業は、米国の”de minimis exemption”(少額輸入免税)を活用し、800ドル以下の輸入品には関税をかけずに販売しています。そのため、店舗型の小売業者が負担する関税や輸送コストが価格競争において不利に働き、Forever 21の事業に深刻な影響を与えました。
事業再建の試みと挫折
Forever 21の親会社Sparc Groupは、2023年にSheinとの提携を行い、オンライン販売の強化を試みましたが、抜本的な業績回復には至りませんでした。さらに、インフレの影響や供給網の課題が重なり、2021年度には20億ドルの売上を記録したものの、ここ3年間で4億ドル以上の損失を計上。2024年度だけでも1億5000万ドルの赤字を出し、2025年にはさらに1億8000万ドルのEBITDA(利払い・税引前・減価償却前利益)の損失が見込まれています。
今後の展望
Forever 21の全米店舗は閉鎖される予定ですが、ブランドそのものが完全に消滅するわけではありません。海外の店舗やオンライン販売は継続され、ブランド管理会社Authentic Brands Group(ABG)は、新たな事業パートナーを募る方針を示しています。ABGのグローバルライフスタイル部門代表ジャロッド・ウェーバー氏は、「ブランドの再構築とデジタル戦略の強化を進め、長期的な競争力を確保する」と述べています。
ハワイへの影響と今後の小売業界の変化
ハワイにも数年前までForever 21の店舗があり、地元のショッピングモールの風景の一部として親しまれてきました。特に、アラモアナセンターなどの主要ショッピングエリアでの存在感は大きく、観光客や地元の若者にとって人気のブランドでした。
ハワイの小売業界もこの変化を受け、よりデジタル戦略を強化する必要があるでしょう。ローカルブランドがオンライン市場に積極的に参入し、観光客向けの独自性を打ち出すことが生き残る鍵となります。Forever 21の倒産は、ハワイの小売業にとっても大きな転換点となるかもしれません。
時代の流れとともにファッション業界も変化を続けています。Forever 21のブランドがどのように再構築されるのか、今後の動向に注目していきたいですね。
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