ローカルと伝統が融合する食の感動
ハワイで暮らしていると、地元の食材や文化に誇りを持つ企業や生産者に出会うたびに心が温かくなります。今回紹介する「Daguzan Charcuterie(ダグザン・シャルキュトリー)」もまさにそんな存在。地元産の食材を使いながら、本場フランスのシャルキュトリー(食肉加工食品)の技術を融合させた商品は、一口食べるだけで土地の力を感じられる逸品です。
ハワイといえば観光や海のイメージが強いですが、こうした”食”の分野でもローカルの新しいムーブメントが起きているのを実感しています。しかもこのブランド、持続可能性や地域との共生を大切にしていて、未来のハワイの食文化に希望を感じるストーリーなんです。
Daguzan Charcuterieとは?
Daguzan Charcuterieは、フランス出身のピエール・ダグザンさんと、ネイティブ・ハワイアンの妻コートニーさんによって2024年後半に設立されたハワイ発のアーティザン・シャルキュトリーブランドです。
取り扱う商品は、**パテやテリーヌ、ソーシソン(ドライソーセージ)**など。オンラインストアのほか、Farm Link Hawaiiなどの地元マーケットを通じて販売されています。今後は、ホテル、レストラン、スーパーマーケットなどへの販路拡大を目指しています。
食材の95%以上がハワイ産
Daguzan Charcuterieが他と一線を画すのは、その原材料のこだわりにあります。使用する食材の95%以上がハワイ産。たとえば:
- モロカイ島の野生の鹿肉
- 地元農家の放牧豚や地鶏
- 季節ごとの野菜やハーブ
これは単なる「地産地消」ではなく、土地の恵みと文化への敬意の現れです。
ピエール氏は「ハワイでビジネスをするということは、世界で最も孤立した場所で製品をスケールさせるという挑戦を受け入れること」だと語ります。
創業のきっかけは家族とローカルの想い
ピエール氏がこのビジネスを始めるきっかけは、ハワイの起業家たちを取材したビデオプロジェクトでした。彼らの創造性や回復力に感銘を受けたといいます。
その直後、モロカイ出身の義兄の結婚式で、狩猟された鹿肉を使ったシャルキュトリー・テーブルを依頼されたことが、ブランド設立の”火種”になりました。
ハワイから世界へ:今後の展望
今後Daguzan Charcuterieは、まずハワイ州内の主要ホテルや専門店への展開を進め、その後はアメリカ本土、そしてアジア市場への進出も視野に入れています。
ただし、どんなに規模が拡大しても、彼らが大切にしているのはサステナビリティ(持続可能性)です。新しい市場でも、必ず地元の農家と連携して原材料を調達し、各地域のフードシステムを支える姿勢を貫いていくとのことです。
ハワイの“食”が進化している
Daguzan Charcuterieのような企業が登場している背景には、ハワイの食文化が今、確実に**「ローカル回帰」かつ「国際融合」**の方向に進んでいることがあると思います。
地元の素材とグローバルな技術を組み合わせた商品が登場し、観光客だけでなく、ローカル住民の食の選択肢が広がっている。これは、物価高や輸送コストの課題を抱えるハワイにとっても、非常に大きな意味を持っています。
おわりに:味わうべき一品がまた一つ
個人的には、ローカルな鹿肉や放牧豚を使ったパテやソーセージは、観光で訪れる人にもぜひ味わってほしいと思います。特に、ホテルの朝食やギフトショップで見かけたら、迷わず手に取ってみてください。ハワイの”今”を伝える味が詰まっています。
Daguzan Charcuterieは、ハワイの食の未来に確かな光を灯すブランドの一つ。今後の展開からも目が離せません。
出典:
・Daguzan Charcuterie 公式情報
・Farm Link Hawaii
・Honolulu Star-Advertiser
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