【ハワイ経済】ルネッサンス・ホノルルの運営会社が交代、新たな展開へ

ホノルルのホテルが変わるとき、街の表情も少し変わる

私が住むホノルルでは、日々変化するホテル業界の動きが街全体の雰囲気にも影響を与えます。今回注目したのは、アラモアナ近くにそびえる「ルネッサンス・ホノルル・ホテル&スパ」の運営が変更されたというニュース。観光業が主要産業であるハワイにとって、ホテルの運営会社の交代は単なる内部事情にとどまりません。それがどのようなサービスを提供し、どんな体験を観光客に与えるのかによって、地域経済やブランドイメージにも影響が出てくるからです。


私は普段、地元に暮らしながらホテルの開業やリブランドの話題を目にすることが多いのですが、今回のルネッサンス・ホノルルの変化は、規模や位置、ブランドの背景を考えても見逃せないニュースでした。アラモアナセンターのすぐ近くという好立地にあり、観光客だけでなく地元の人々の生活とも接点のあるこのホテルが、どのように変わっていくのか。今後の展開がとても楽しみです。




バージニア州の企業がハワイ初進出

バージニア州に拠点を置くホテル運営会社「クレセント・ホテルズ&リゾーツ」が、ルネッサンス・ホノルル・ホテル&スパの運営を新たに引き継ぎました。同社にとってハワイでの運営は今回が初めてとなります。これまでは、同ホテルは「ハイゲート」という別の運営会社によって管理されていました。

このルネッサンス・ホノルル・ホテル&スパは、2024年2月に開業したばかりの新しい施設で、187のホテル客室と112のレジデンスを備えた複合施設「スカイ・アラモアナ」プロジェクトの一環として建設されました。総事業費は5億500万ドルとされ、ホノルルにおける大規模な再開発案件のひとつです。

「洗練されたハワイ体験」を目指して

クレセント・ホテルズ&リゾーツは、運営移行に際し「より洗練されたゲストサービスとアメニティを提供する」と発表しています。同社は、マリオット系列ホテルのフルサービスオペレーターとして最大級の規模を誇る企業であり、その運営ノウハウがハワイでどのように活かされるのか注目されます。

また、運営交代に合わせて、野垣隼人(のがき・はやと)氏がホテルとレジデンスの総支配人に任命されました。野垣氏は以前、ホノルルのACホテル・バイ・マリオットでゼネラルマネージャーを務めており、ホノルルのホテル業界で豊富な経験を持つ人物です。

ホノルル唯一の「ルネッサンス」ブランド

このホテルは、現時点でハワイで唯一「ルネッサンス・ホテルズ」の名を冠した施設です。かつてはワイキキのイリカイ、マウイ島のカパルアやワイレアにもルネッサンスブランドのホテルが存在しましたが、現在ではホノルルのこの一棟のみ。39階建ての高層ホテルとして、カピオラニ大通り沿いのランドマーク的存在でもあります。

このように、ブランドとしての希少性と立地の良さ、そして新しい運営会社の参入という条件が重なり、ルネッサンス・ホノルルは今後ますます注目されるホテルとなるでしょう。

地元経済や観光への影響にも期待

地元ホノルルを拠点とする不動産・プライベートエクイティ企業「JLキャピタル」にとっても、このホテルは初の大型開発プロジェクトでした。つまり、地元企業の手によって開発され、今後は大手運営会社のノウハウを取り入れて成長していくという、ローカルとグローバルの融合が期待できる存在です。

観光業の回復が進む中で、こうした新しいホテルの展開が地域経済や雇用、観光体験にどのように寄与するのか、今後の動きに目が離せません。

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